まず生徒様が苦手意識を持っているところを面談でお聞きし、テスト結果を分析して、当面の目標得点と取り組みを検討します。積み上げ教科の数学は既に学習した単元の習得が不十分なためにつまずきとなっている場合が多いです。自信を持てる学年と単元にさかのぼり、そこから一歩ずつ自信を持って新しい単元学習を積み上げていきます。これまでの経験上この方法が最も最短距離で成果を出せます。

どこが分からないか分からない、ということがよくあります。一つの単元には学習要素がいくつかあります。多くの場合は既に学習した単元の要素は習得済みとして新しい要素を組み合わせます。例えば円の面積は小学校では半径×半径×3.14と学びます。中学では半径を文字rで表し、演習率はπで表します。小学校で学習した半径×半径×3.14を習得できている生徒様は、半径と演習率が文字に置き換わったという簡単な理解で済みますが、小学校の公式が十分理解できていない生徒様は同時に多くの事を学ばねばならないことになります。他の公式も同時に学習しますので混乱を招きます。抽象的な文字式での公式を学ぶ前に具体的な言葉で公式を学ぶステップを踏むのが良いやり方です。

一度にテストの得点が大幅に上がるのは正直、稀なケースです。多くの場合はじわじわ上がります。これはさかのぼり学習をしながら新しい単元を学習するため新しい単元の試験範囲での得点がすぐには上がらないためです。一旦さかのぼり学習が終わり、学校の授業進度に合わせて新しい単元学習を進められるようになると、着実に得点が伸びます。多くの場合20点の感覚です。生徒様はワンランクアップした実感を得ることができさらにモチベーションがあがります。